アイエー出版様のご意向により、『ラジオ技術』紙に掲載されている萩原光男氏による記事『コンサート・ホールの音を訪ねて』を転載させて頂きました。
コンサート・ホール作りの技術的変遷 本稿も今回で5回になりました. 日本のコンサート・ホールについて系統的に取り上げ特にクラシック音楽に関して,日本の音の成り立ちを考えてきました. ここまで, 日本のコンサート・ホールに …
サントリーホール 1961年に東京文化会館ができると長い間そこが日本の音楽文化の中心となっていました。その後、1986年にサントリーホールができるとたちまち人気のホールとなり、東京文化会館と人気を三分する形で、ともに日本 …
第2回は最高の音質と言われるウィーンのムジークフェラインザールについてお話していきます. このホールの音の良さは,漆喰(シックイ)の壁と数十体の金箔張り黄金の女性像にあると言われてきました.他にも沢山の,音の秘密がありま …
私にとって水戸芸術館コンサートホールATMが大きな意味があるのは、音楽評論家で昨年亡くなられた吉田秀和さんが館長をされていたからです。私はクラシック音楽を吉田秀和さんの著書を道じるべとして聴いてきましたので吉田さんの考え …
いよいよ今回からは,日本のコンサート・ホールについて考えていきます.歴史をひも解くと主要人物に は興味深いものがあります. 本稿のために系統的に日本のコンサート・ホールの音を聞いているのですが今回は,「東洋一の響き」とい …
ホール作りの分岐点としての東京文化会館 日本のコンサート・ホール作りは,東京文化会館ができたあと大きくて変わります.第二回に紹介したように,ウィーンのムジークフェラインザールが世界で最高の音,ということを明らかにしたのは …
演奏者に高い評価のホール 「すみだトリフォニーホール」は東京・錦糸町に1997年に作られました。サントリーホールなどいくつかの良いホールができたあとに作られたこともあり,いろんな面で、こなれた物つくりを感じます。この地域 …
ハイドンは最高の音だつたオーディオの追求する一つの理想の音のホール ものを評価する時に「良い」とは言えますが「最高です」とはなかなか言 えないものです。感動して最高のものに出会った時,即座に心は反応しますが、同時に本当に …
ベラネクが音響監修した豊かな響きのホール 東京オペラシテイコンサートホールは,「コンサートホールを訪ねて」を構想して一番最初に興味を持ったホールでした。 それはベラネクが監修したからです。彼はムジークフェラインザールを最 …
今回,長い間の音つくりの経験をまとめる形でコンサートホールについて書く機会を得ました.日本のホールや日本の音を理解するために,世界的に有名なコンサートホールを検討し,日本のいくつかのホールとその音つくりの流れを考察してみ …